☆ 香港空港への足

以前の香港空港は、町のど真ん中にあってビルの林立する中を飛行機が着陸していくことになっていて、操縦士には難所とされていたようです。今の香港空港は、ランタオ島という街中からは結構離れた人の余り住んでいないところに移って、そんなこともなくなりました。ただ、利用する側からすると行きにくい訳で、それ用の交通機関を利用して空港に行くことになります。今、街中から香港空港に行こうとすると・電車、・バス、・タクシーを利用することになると思います。

交通手段	カバーエリア	料金
電車	エアポートエクスプレスと呼ばれている。香港島中鐶にある香港駅、佐敦西側にある九龍駅、青衣島にある青衣駅から乗れる。	片道 - 香港駅から : HKD100, 九龍駅から : HKD90, 青衣駅から : HKD60
バス	シティフライヤーと呼ばれている。10路線ほど用意されていて、ほぼ香港全域をカバーしている。	地域によって幅があるが、HKD20～50
タクシー	空港から乗る時は、赤、緑、水色で、乗り場が別れている。	タクシーなので、当然に距離による、HKD200～500

ざっとこんな感じなのですが、エアポートエクスプレスが近いところは、これが圧倒的に便利です。空港から香港駅まで23分、私が今住んでいる九龍駅までは20分ですから。タクシー使うより速いです。ただ、ここから離れるとエアポートエクスプレスチケットのありがたみはかなり薄れます。前に住んでいた太古の例でいうとざくっと、タクシーで40分、エアポートエクスプレス+MTRで50分、バスで60分、なので、乗り換えがない関係でバスが常用で、エアポートエクスプレスは殆ど利用していませんでした。

エアポートエクスプレスは、結構お金をかけて作られたようで、それに当たっては結構な利用者数もあてにしていたようで、しばらくは、「エアポートエクスプレスたけージャン」という香港人の声と、なんとか利用者を増やそうというMTRのあれやこれやが見られました。その一環なんでしょうが、往復の割引券が用意されています。インターネットでもこちらから買えます。香港駅だと通常往復HKD200が往復チケットでHKD180に、更にネットで買うとHKD171に、九龍駅だと通常往復HKD180が往復チケットでHKD160に、更にネットで買うとHKD152に、青衣駅だと通常往復HKD120が往復チケットでHKD110に、更にネットで買うとHKD105に、なるようです。実は私は、いつも懇意にしている旅行会社(Four Seas Travel)から買っているのですが、そこからだと何故かHKD130で買えます。

しかし、HKD100(JPY1,100強)で高いと文句をいうというのは、日本人の感覚からすると、贅沢というか強気というかそう思いますね。空港から東京駅までの料金でいうと、成田エクスプレスが3,000円程度、羽田からのバスが1000円程度ですからね。とにかく街が上に延びていて街の面積が狭いから、交通機関を整備するという観点からすると効率が良いのかもしれません。

☆ エアポートエクスプレス往復チケット

九龍駅に移ってからは、空港へはエアポートエクスプレス往復チケットを使って通っているのですが、このチケットはセンサーでの読み取り式になっています。で、ここで一つ疑問が生まれます。香港の公共交通機関を利用する時は、オクトパス(八達通)を利用するのですが、これはエアポートエクスプレスでも使えます。で、これもセンサーでの読み取り式です。で、パスケースにオクトパスとこの往復チケットが入っていたらセンサーはどちらを読むんだろうか。香港のシステムなので、あんまり複雑な処理は入れていないだろう、だから、往復チケットを優先的に読んでくれるなんて賢い処理は入っていず、どちらを読むかは運次第だろうと予想して、往復チケットを使う時は、往復チケットをケースから出してセンサーにかざすというようにして、駅のゲートを通っていました。

それが、不覚にも、その実験をしてしまいました。財布に両方のカードを入れた状態でセンサーに当ててしまったのです。で、結果は、思った通りで、オクトパスから引かれてしまいました。全く。この話には、まだ、続きがあります。九龍駅でインタウンチェックインをして、エアポートエクスプレスを利用する場合は、料金ゲートを二回通ります。チェックインカウンタに行く時にゲートをくぐるのですが、この時エアポートエクスプレスチケットの料金を取られてしまうのです。(エアポートエクスプレスの利用者を増やすために、インタウンチェックインをする人は強制的にエアポートエクスプレス送りということなんでしょう。)で、この時は、チェックインカウンターに行く時は、ちゃんと往復チケットをセンサーにかざしてこちらで払って、その後駅に入るゲートで両方のチケットをセンサーにかざしてオクトパスから引かれたということになって、料金の二重払いになってしまったのです。しかも私はそんなことになっているとは知らず、出張から帰った後バスに乗った時(五日後くらいですが)にオクトパスの残額がなかったのを知り、やっと事の顛末を理解したという具合でした。二重に取られた料金は、九龍駅のエアポートエクスプレスカウンターに行って戻してもらったので、最終的にはまっとうな対応をしてもらったのですが、システムとしてはやっぱりお粗末といわざるを得ないでしょうね。ま、往復チケットを使う時は、ちゃんと往復チケットをセンサーにかざすようにしましょう。

(2011年 1月 8日　記)