☆ 牛乳プリンとは。

香港に詳しくない人は、いきなり「牛乳プリン」といわれても何のことか分からないでしょうねぇ。ウェブで牛乳プリンというと牛乳が主原料のプリンの記事がたくさん出てきますが、ココでいう「牛乳プリン」はWikipediaで「生姜牛乳プリン」として説明されているものです。香港とかマカオとかの紹介番組では結構な確率で取り上げられるので、それで知った人も多いと思います。Wikipediaでは、広州市が発祥といったようなことが書かれていますが、私はマカオ名物の印象が強いです。マカオのセナド広場に牛乳プリンを出すお店があって、そこで食べたのが最初だったからです。

☆ 佐敦は牛乳プリンのメッカ!?

佐敦は、女人街のような露天が並んで賑やかなところもありますが、基本的には歓楽街でナイトクラブとかサウナが立ち並ぶところなので、昼間は比較的人通りが少ないのですが、一件だけえらく人だかりがしている店がありました。「澳洲牛奶公司」です。昼間はいつ行っても長蛇の列でした。何の店だろと思って覗いてみたら、牛乳プリンのお店でした。引越したてで、街の様子を早いとこ知りたかった私は、佐敦の通りをくまなく歩いていたのですが、ごくごく狭いところに牛乳プリンのお店が三件あることが分かって、「佐敦は牛乳プリンのメッカやな。」と思ったのでした。

牛乳プリンのメッカだということもさることながら、もう一つ気になったことがありました。澳洲牛奶公司だけ、やたら流行っていて他の店は全く流行っていないのです。なんでだろ、と、こちらもえらく気になりました。

☆ で、行ってみました

「牛乳プリンのメッカだったら、行って味見くらいせないかんわなぁ。」というのと、「何でこんなにはやり方が違うのか行ってみたら分かるだろう。」ということで、行ってみました。

まずは、義順牛奶公司へ。というか澳洲牛奶公司に行こうとして、あまりの人だかりに断念して、こちらに来たというのが、正しい説明ですが。入ったら、広東語のメニューしたなくて、英語のメニューを頼んだら、日本語のメニューが出てきました。一番普通の牛乳プリンを頼んだのですが、比較的厚めの皮の張ったアイボリー色のプリンで、自然ぽい感じで良かったです。味もおいしかった。よくよく見たら、私がマカオで食べた牛乳プリンは、この店だったんですね。銅鑼湾にも牛乳プリン屋があったのですが、これもこの義順の支店だったんですね。香港のガイドブック見たら、この佐敦店も載ってました。しかし、これだったら、もっと流行っても良いのに。

で、別の日に澳洲牛奶公司に行きました。夕食時に佐敦に行ったときに覗いてみたら、中は混んでるものの行列はなかったので、入って見ました。で、感想ですが、「何で、この店がこんなに流行るの???」中に入ってみると牛乳プリンも出しますけど、軽食屋というかそんな感じのお店でした。で、みんな、サンドイッチや香港独特のメチャメチャゆでて麺が倍くらいの太さになったスパゲティとか食べてました。セットでHK$20しないので、かなり安い夕食です。牛乳プリンは、義順のに比べたら、皮が薄くて、白くて、甘くて、という味でした。周りを見渡しても別に牛乳プリンを食べている人は殆どいなかったので、別に牛乳プリンで行列ができるいうというわけではありませんでした。というか、外から見るとこれ見よがしに牛乳プリンが積み重ねてあるので、元々はそれが一押しだったんだと思いますが、結局は他で受けちゃってこうなっちゃったということだろうと思います。しかし、ホントどこが良いんだろ。時々、香港ではこういうこと -長蛇の列の店に行ってみると、全然並ぶ価値のない店だった- に出くわします。

ということで、牛乳プリン食べるなら、義順でしょうね。銅鑼湾の店は結構混んでいるので、こちらは穴場かもしれません。(そこからわざわざ食べにくるようなものでもないともいえますが。)澳洲牛奶公司と同様にこちらも軽食もやっています。なので、軽食とプリンで一食済ませてしまうというのもありだと思います。私は、なんとなくひいきにしようかなと思っているところです。

(2009年 7月14日　記)