☆ 始まりはギュロスでした

1991年から1993年までの2年間のドイツ生活で一番好きになって外で一番よく食べた食べ物は、「ギュロス」でした。ドイツでは夫婦二人の生活で身軽だし、高速道路はどこにでも繋がっているし、タダだし制限速度ないしで、週末の度に車飛ばして観光に行っていました。昼食はどこかに入って取るのですが、レストランなどに入ると時間がかかって観光の時間が削られるので、もっぱらファストフード店(Imbissの表示を頼りにしていました)で取っていて、そこでのお気に入りがギュロスだったのです。30 x 50cm位の電熱器が縦置きされて、その前で太い串に直径30cm、厚さ2cm位の肉が50cm位積み重なって、油をぽたぽた落としながら回っているというその光景にビックリしました。注文すると電動のこで焼き上がった部分をそぎ落として、真ん中に切れ込みが入ったピタパンを広げて、そこに野菜と一緒に入れるという料理でした。いやー、うまかったですよ。スパイスの香りが強烈に魅力的でした。

この「ギュロス(Gyros)」という名前はギリシャ語で、このギュロスもギリシャ料理となっているようです。んじゃあ、そのドイツのファストフード店はギリシャ人がやっていたかというと、なんかそんな感じはしなくて、トルコ人が多かったような気がします。実は、ギュロスはギリシャ料理で、トルコ料理でのこれに相当するものはドネルケバブという、というのは、日本に帰ってきたから知ったことです。

• Wikipediaの「ドネルケバブ」のページ
• Wikipediaの「ギロピタ」のページ

☆ どこで食べられるの??

ドイツから帰ってきた直後はかなり血眼になって探しましたが、なかなか見つかりませんでした。まだ東京つとめだった頃、会社の近くのスタンドを見つけて、買いに行ったり、寒河江のチェリーランドにあると聞いて、帰省のルートを100kmも遠回りして買いに行ったりしてました。今は、Googleで「ドネルケバブ　店」で検索すると、東京ならここ、大阪ならここ、とか、いろいろ出てくるので、恵まれた時代になったなと思います。

私は京都在住なのですが、
「ムーンスターケバブ」
(京都府京都市左京区吉田泉殿町 TEL:080-4009-3982 定休日:日曜日)
を贔屓にしています。場所は百万遍の交差点を西に50m位いったところです。写真を見てもらったらわかりますが、結構大量に作っていて、立ち止まらずにはいられない香りを振りまいています。買うとその場で焼けているところをそぎ落としてくれるので、できたてです。味付けもドイツで味わった、あの味に全く引けを取りません。土曜の昼飯にちょくちょく家族分買って、家で食べてます。ドイツで食べてたやつは羊でこれが一番おいしいんですが、ここのはチキンだけです。日本だと羊は敬遠されるんかなぁ。ちょっと残念ですが、贅沢は言いますまい。絶品のドネルケバブがいただけるんですから。

(2003年8月23日　記
2021年 2月27日　全改訂)