★ [SilverSackの自画自賛] SilverSackのがらくた箱
街並みが気に入りまして中書島にちょくちょく行ってました。十石船、酒蔵が並ぶ街並み、鴨川から流れてきたお堀、宇治川の眺め、坂本龍馬で有名な寺田屋、いろいろな顔があります。街並みが気に入ると何か記念にお土産を買いたくなるんですが、ちょっと困りました。酒蔵が建ち並ぶところですから、そこで買うんでしょうが、うちはお酒飲まないんです。いろいろと見ていたら、甘酒が売っていまして、これなら飲めるかとこれを土産に買っていました。で、黄桜の米麹甘酒がなかなかの味で、はまりました。ノンアルコールですし、飲む点滴と言われるくらい栄養が豊富らしいですし。
はまってしまって、そこそこの頻度で飲みたいんですが、そんなにちょくちょく行きませんのでねぇ、中書島。近くのスーパーに売っているやつで上手いやつはないかと思って、見つけたら買っていたんですが、ダメでした。大関の酒粕から造った甘酒はおいしかったんですが、完全なノンアルではないですし、こちらは飲む点滴とは言われませんしね。味噌屋さんが作ったやつは甘さが足りなかったりして、「やっぱり、甘酒も酒というくらいだから酒造メーカーが造んないとダメなんかな」と思ってました。
しばらくは、中書島に行ったときに買って、大事にチビチビ飲むという生活を続けていたのですが、洛北阪急スクエアに行ったときにイズミヤで国菊という米麹甘酒を見つけまして、買って飲んだところこれが大当たりでした。出会うまで長かったぁ。
さて、この国菊の外観ですが、写真のような瓶に入ってまして、中身は985g、まあ、1Lというところでしょうか。これで1本700円ほど。そこそこ高価な飲み物ですね。これを大体10日くらいで飲みきって、1ヶ月で3本ほど飲む感じでしょうか。贅沢ですか。
味はですねぇ、スッキリとした甘さで、それでいてしっかりとした甘さです。米麹で造った甘酒の甘さはいろいろな雑味とあわさったものと思っていたのですが、この国菊はすんごいストレートな甘さで、米麹で作ってこんなに甘くなるの??と思いました。分かってもらえる例えか自信がないですがこんな感じです。尺八の名人の演奏を聴く機会がありました。尺八というと息の音と楽器の音が混在したヒョーという音がよく聞く音です。この方は尺八で洋楽を演奏したのですが、息の音の殆どないリコーダーのような音を出したんですね。へぇー、尺八でこんな普通の音が出るんだとひどく驚いたのですが、その衝撃の同類です。普通の甘さに偉く感動したのです。ここら辺、言葉で説明しても分かってもらえないかも知れません。是非飲んでみてください。
この国菊ですが、福岡県朝倉市の篠崎というメーカーが作っています。この篠崎さんは実はなかなかなんですよ。久世福商店の米麹甘酒を造っているのは、実はこの篠崎さんです。ライフの有機食品のプライベートブランド、Bio-ralの米麹甘酒を造っているのも、この篠崎さんなんです。この二つは、実は飲んだことはあって、味はまあまあだったんですが、所謂一般的なイメージの米麹甘酒の味で、いろいろな雑味を伴った甘みでした。で、それほどの衝撃は受けなかったんですね。それはともかく、この篠崎さん、作ろうと思ったらいろんな味の甘酒を造る技術があるわけです。すごくないですか。
遅ればせながら篠崎のウェブサイトを見たのですが、こんなことが書いてありました。会社概要の「私達の歩み」のところですが、「1980年 「国菊あまざけ」販売開始」、「2011年 甘酒ブーム到来、日本一の甘酒メーカーとして認知拡大」。昔っからすごかったんですね。
(2025年 3月 8日 記)