ここでは、FreeBSDインストール後にデスクトップ環境の構築に先立って行う初期設定とPackages/Portsに関連する初期作業を取り上げます。この前に「デスクトップ環境の構築 - 1(b). FreeBSDのインストール(FreeBSD 13.3)」の作業を終えておいてください。
- FreeBSDの初期設定
- シェアドメモリの拡張
- FreeBSDのアップデート
- Packages/Portsに関連する初期作業
- portsツリーの構築
- pkgのインストール
- QuarterlyブランチからLatestブランチへの変更
- OctoPkgのインストール
- PackageをGUIで扱えるOctoPkgをインストールします。デスクトップ環境を構築するまでは使えませんが、ここでインストールしておきます。必要なので、sudoも一緒にインストールします。
# pkg install octopkg sudo[ENTER]
- wheelユーザーがoctopkgを操作できるようにします。コマンドプロンプトで
と打って、出てきた画面で
# visudo[ENTER]
と書いてある行の行頭の「#」を取って# %wheel ALL=(ALL) ALL
- portmasterのインストール
ここからの作業は、rootでログインして行ってください。
FreeBSD13.2でデフォルトで確保してあるシェアドメモリは512MBなので、恐らくそのままで動くと思います。あくまで参考として2GBに増やす方法を書いておきます。/etc/sysctl.confを開いて、以下の記述を追加します。
kern.ipc.shmmax=2147483648
kern.ipc.shmall=524288
# grep memory /var/run/dmesg.boot[ENTER]
# sysctl kern.ipc.shmmax[ENTER]
# sysctl kern.ipc.shmall[ENTER]
メディアに入っているバージョンが最新とは限らないので、FreeBSDのアップデートをしておきます。コマンドプロンプトから、以下のコマンドを打って、終了後再起動してください。(fetchで「アップデートはありません」といわれたら、install/再起動は不要ですが。)
# freebsd-update fetch[ENTER]
# freebsd-update install[ENTER]
Packageの管理がかなり充実してきて、下手をするとPackageで構築する方が確実に動作するなんて状況にもなってきたので、構築は基本的にPackageで行います。ただ、Packageでうまく構築できない場合の保険として、Portsでの構築環境も作っておきます。ここの作業は、引き続きrootでログインして行ってください。
portsでインストールするためにportsツリーを構築します。コマンドプロンプトで、以下の入力をしてください。
# portsnap fetch extract[ENTER]
なお、構築したPortsツリーを最新にするには、コマンドプロンプトで以下の入力をしてください。
# portsnap fetch update[ENTER]
Packageの管理ツールであるpkgをインストールします。コマンドプロンプトで、以下の入力をします。
# pkg[ENTER]
よほどの腕利きでなければ、quarterlyのままでしておくことを強くお勧めします。
以下、参考までにPackageのインストールで使用するブランチをQuarterlyからLatestに変更する方法を書いておきます。コマンドプロンプトで、以下の入力をします。
# mkdir -p /usr/local/etc/pkg/repos[ENTER]
# cp /etc/pkg/FreeBSD.conf /usr/local/etc/pkg/repos/FreeBSD.conf[ENTER]
# pkg update -f[ENTER]
%wheel ALL=(ALL) ALL
:wq[ENTER]
portsによるインストールツールとしてportmasterをインストールします。コマンドプロンプトで、以下の入力をして、Enterキーを押します。
# pkg install portmaster[ENTER]
補足情報
- 2,3ヶ月前からoctopkgが動かなくなっていました。packageデータの更新をすると応答がなくなるという症状でした。このサイトを見ていたからbashを追加でインストールする必要があると教えていただいて、解決しました。(2020年 8月 8日)
- octopkgが、ver.0.3.1からだと思いますが、管理者権限の確認ダイアログを自前で出すようになりました。その関係で、gksu、bashが不要になって、sudoが必要になりました。尚、sudoは一緒にインストールされてくれません。なんで。(2021年 1月30日)
- distcache.FreeBSD.orgとportdowngradeの記載を削除しました。portsにお世話にならなくてもなんとかなる状況になりましたので。(2022年 8月13日)
☆ [その他の情報]
なお、このページを書くに当たって、以下の記事を参考にしました。
- 「FreeBSD備忘録」の「正確な時間を取得する (ntpdate)」(主にntpdateについて)
- 「FreeBSDデスクトップ環境構築/共通事項」の「FreeBSD/デスクトップ環境/共通事項/パッケージ管理フロントエンド OctoPkg」(OCTOPKGのインストールについて)
- HacoLabさんのブログの「【FreeBSD】一般ユーザのままシステムコマンドを実行できるようにする(sudo)」ページ(wheelユーザーでsudoを実行できるようにする方法について)
今回のセットアップでのバージョン情報 | |
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pkg | 1.20.9 |
octopkg | 0.3.3_1 |
sudo | 1.9.15p5 |
portmaster | 3.23 |
(2023年12月 3日 記
2024年 3月30日 更新)