☆ 5回目になりました

「奇跡としか思えない作品 -Brain Salad Surgery」で、「4回も買いました」などと書きましたが、程なく「5回」になってしまいました。先日(2009年1月)、「作品発表35周年記念デラックスバージョン」が発売になって、一も二もなく買ってしまったからです。(しかも予約で。もう、病気ですな。)

私としては、買ったことを後悔していませんが、人に勧めるかといわれれば明確に「NO!」です。この「35周年記念デラックスバージョン」は、この「Brain Salad Surgery」以外に「Pictures at an Exhibition」があります。どちらも2枚組なのですが、「Pictures at an Exhibition」は、全くの別バージョンがもう一つ収録されているという内容なのに対して、こちらの「Brain Salad Surgery」は、同じ音源のリミックスバージョン、いや、リミックスともいえない位の微妙な違いの別バージョンなので、収集目的以外の価値は見いだせないと思うからです。

とはいえ、たたむと分厚く、光沢の強い紙の上に印刷されたオリジナルジャケットが光を放ち、開くと横に大きく広がり、当時の三人の勇士の写真が並ぶ、というジャケットは、ファンとしては、結構ニマニマしてしまいます。「Brain Salad Surgery」は、出来の良い作品ですが、録音状態がかなり悲惨でそれがメチャメチャ悔しかったりするのですが、この「35周年特別バージョン」は、低音のこもりが消えていて、音質が若干良くなっているような気がするので、その点も結構うれしかったりします。

「35周年特別バージョン」の対象に選ばれたのが、「Brain Salad Surgery」と「Pictures at an Exhibition」だったというのも、意外な印象で、うれしかったです。「Brain Salad Surgery」は、キャッチーではないし、玄人好みの作品だと思うので、そういう対象にはなりにくいと思っていたからです。選ばれるとすれば、「Tarkus」と「Pictures at an Exhibition」かなと。35年の風雪に耐える内容だといえば、その通りですが、音楽の潮流からすれば、決して現在まで受け継がれているような主要な流れではなく、ある意味突然変異的なものだったりするので、現時点でも評価されるというのはやっぱり意外だし、やっぱりうれしいというのが、偽らざる気持ちです。

(2009年 6月24日　記)