女性にモテモテの色男
雨粒で詩を紡ぐ詩人
酒池肉林のロックスター
大当たりしたギャンブラー
天国行きが決まっている聖人
そんな幸せな連中に比べて、今の自分に
不満で這い上がろうなんて気になったら
神様がやってきて甘く囁くだろう
好きな夢をかなえてあげよう、と
ある者は生きる支えにそんな夢を買い
ある者は「まやかしはゴメンだ」と拒んだ
(間奏)
すると、心優しい神様は
革命的なおもちゃを売ろうと
セールスマンを送り込んできた
キャデラックの伝道師
有能な救世主、目新しいサーカス
熱狂的な50年代が蘇り
ゼンマイ式の踊る楽団は
ずっと演奏を続けている
それでもこう言う者がいた
「まやかしはゴメンだ」
(間奏)
すると、神様は最終兵器を繰り出した
それは魅力的な麻薬、ヘロイン
それはどんな問題にも
対処できるほど忍耐強く
多くの友人を溺れさせるほど寡黙
それは、偽りの神様だ
その神様は怠惰な王向けの売春婦だ
そんなのを相手にするんじゃない!
偽りの神よ、おまえは支配などできない
偽りの神よ、おまえが勝つことはない
誰もおまえの飼育小屋の
近くになどいないのだ
(間奏)
悲しくとも
死ぬほど悲しくとも
まやかしにのらない彼らこそが勝者だ
彼らこそが美しい勝者なのだ
彼らこそがおまえの没落の地なのだ
(原詩)
A lover collecting ladies
A poet connecting raindrops
A rock'n'roll star
A gambler's seven
A saint on a train to heaven
If you don't like your number
Trying to get out from under
Providence comes and offers sweetly
Swallow the dream you like
Some buy a dream crutch to survive
Somebody says, "don't sell me lies"
(interlude)
So providence kindhearted lady
Sent round all her salesmen
With toy revolutions and more
Cadillac gurus
Old jesus new circus
Blind fifties revivals
The wind up pelvis band
Keeps on playing
Still someone's saying
"don't sell me lies"
(interlude)
So providence called her last friend
Heroin the charming ocean
Patient enough for every problem
Silent enough to drown
So many good friends
Providence of illusion
Providence whore of fat kings
Leave them alone!
Lady you'll never get them
Lady you'll never win
They are miles
From your zoo
(interlude)
Even sad
Even dying of sadness
They are the winners
Beautiful winners
They are the land of your fall
Providenceとは「神の導き」という意味ですが、ここでは第二次世界大戦後にアメリカが持ち込んだアメリカンドリーム的なものを指しているのでしょう。ジャケットがアメリカを揶揄するようなものになっていますが、このアルバムのテーマはアメリカンドリームへの抵抗、イタリア的なものへの賛歌なんでしょうか。この曲は正にそれです。
(2020年 2月22日 記)