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★ [SilverSackの自画自賛] SilverSackのMusic Box

♪

 Just Look Away / Premiata Forneria Marconi (訳詞)


その年老いたバイオリニストは
弓をひいてブルースを奏でていた
調子外れの演奏だった
道行く人々はいつも先を急いでいた
彼がいつもの角で演奏していると
ときどき誰かが硬貨を投げてくれた
でも、彼の目に宿る苦悩に気づいても
目を反らすだけだった

公園の老人達は
世の中を愚痴りながら
時間が過ぎるのを待っている
しぼんでしまった花は
棚の上においたまま
輝いていた昔の想い出というオーバーコートで
なんとか暖まろうとしている
直にあの世にいってしまうんだろうけど

まだ使えるものも燃料にしようと捨てている
狂ったこの世の中は、調子外れでやかましい
多すぎるトランペット
道行く人々は誰も先を急いでいた
隠れ家を探しながら
昔の恩義の恩返しを頼む
友人に出会っても
目を反らすだけだった

暗がりの老人達は
この世の中にすわって
ぶつぶつとしゃべりながらトランプをしている
とりとめもなく
悪魔の奏でるハーモニー
身勝手というスーツが体にぴったりで
誰もが自分のことしか考えていない
誰とも目を合わせることなく


(原詩)

Scraping his bow
The old violinist plays out of tune
Blues on his fingers
The people hurry by
As he plays upon his corner
Sometimes throw a coin
And if they see the pain in his eyes
They just look away

Old men in the park
Spitting at the world
Just count the hours
Faded flowers
Left up on the shelf
Trying to keep warm
In an overcoat of memories
Soon be dead

Scraping for fuel
This crazy old world is quite out of tune
Too many trumpets
The people hurry by
All looking for a corner
And if they meet a friend
Who asks them to repay some old favour
They just look away

Old men in the dark
Sitting on the world
Play cards with words
So absurd
The devil's harmony
Each man to himself
In a well cut suit of selfishness
Just looks away


この曲が発表されたのは、1974年。第二次世界大戦が終わって30年、経済も発展し、都市化も進み、周りの人が見知らぬ人なんて状況にもなって、人と人の関係がドライになっていた時期でした。老人は昔を懐かしみ、人々は自分のことだけで精一杯、そんな様子を歌った歌です。

(2019年11月30日 記)