★ [SilverSackの自画自賛] 私、バドミントンの味方です
8月22日から28日にかけて、世界選手権が開催されました。日本での開催は初めて。日本のバドミントンの大会で有観客での開催というと、コロナ前まで遡るんじゃないでしょうか。ひさびさに盛り上がったのではないかと思います。
| 優勝 | 準優勝 | ベスト４ | |
|---|---|---|---|
| ビクター・アクセルセン (デンマーク) (第1シード) |
クンラビット・ビチットサーン (タイ) (第13シード) |
周天成 (台湾) (第4シード) |
趙俊鵬 (中国) |
世界選手権はシード選手がいつもの倍の16シードまであります。第2シードの桃田がインドのプラノイに2回戦敗退、第3シードのアントンセンが日本の西本に1回戦敗退、第11シードのゲムケが中国の石宇奇に2回戦敗退、第12シードのスリカンスが中国の趙俊鵬に2回戦敗退、第13シードの常山がタイのタマシンに1回戦敗退、でした。16のシード選手のうち5選手がシードダウンしたわけですが、ランキングもトップ10から外れるとシードダウンの確率も上がるわなという気はします。
メタリストは、ビクター・アクセルセン(第1シード)、周天成(第4シード)、クンラビット・ビチットサーン(第16シード)、趙俊鵬の4人になりました。上のヤマは、順当に上位シード選手が勝ち上がった一方、下の山はかなりの下克上になりました。
ここでは趙俊鵬の勝ち上がりを取り上げましょうか。1回戦は世界ランク100位以下の選手なので割愛するとして、、2回戦が第12シードのキダンビ・スリカンス、3回戦が第5シードのリー・ジージャ、準々決勝が桃田とラクシャ・センを破って勝ち上がってきたプラノーイ.H.S.と、格上の選手を撃破して勝ち上がってきました。台風の目、その1ですね。26才で直前の世界ランクが23位なので、なかなか実績が上がらなかった選手ということになると思います。二試合ほど放映されたので、プレーを見ることもできましたが、中国らしい地味だけど堅実なバドミントンでした。若干崩されても泥臭く相手のコートにシャトルを返していくプレーが相手を追い込んでいった感じでした。遅咲きだけど一花咲かすんかなと思いましたが、翌週のジャパンオープンは、第8シードのロー・キンユーに1回戦負けでした。どうなんでしょ。
準決勝は、アクセルセンvs周天成が15本、17本の2-0でアクセルセン、ピチットサーンvs趙俊鵬が20本、6本の2-0でピチットサーンでした。アクセルセンは敵なしです。今は誰も勝てません。
ここでは、今大会のもう一つの台風の目ピチットサーンを取り上げましょう。立ち上がりは、1回戦がインドネシアのベテラン、トミー・スギアルト、2回戦が日本の奈良岡功大、3回戦が日本の西本拳太、準々決勝が前回世界選手権の優勝者、シンガポールのロー・キンユー、準決勝が中国の趙俊鵬と。まあ、彼も第16シードですから、序盤はそれほどランクの高い選手とは当たらないので、ここら辺は余り語ることがないのですが、準々決勝、準決勝は彼のプレーの特長が垣間見られる内容でした。どうも彼は、世界ジュニア選手権を三連覇したようです。素質は十分です。ロー・キンユーは、比較的自由奔放にプレーするプレーヤーですが、それに対しては堅実なミスのないプレーが目立ちました。失点の少なさで勝った感じです。準決勝の趙俊鵬戦では、逆にショットの多彩さが光りました。趙俊鵬の裏をかいて得点を重ねるという展開でした。どっちもできるんですね。器用なプレーヤーです。今21才ですからこれから更に伸びるでしょうね。ところで、翌週のジャパンオープンでは同国のワンチャロンに2回戦敗退でした。2週戦う体力も課題かなぁ。
決勝は、アクセルセンvsビチットサーンとなりましたが、結果は21-5/21-16の2-0でアクセルセンでした。ピチットサーンではパワー不足でした。今のアクセルセンは、スピードもパワーも両方トップレベルなので、勝てる選手が見当たりません。
日本人選手は、桃田(第2シード)がインドのプラノイに2回戦敗退に、常山(第13シード)がタイのタマシンに1回戦敗退、奈良岡はピチットサーンに2回戦敗退でした。奈良岡とピチットサーンは同年代ですが、今の時点ではかなりの実力差がありますね。奈良岡はまだちゃんと玉の下に入ってスマッシュを打てるところまで行かせてもらっていないような気がします。西本は1回戦で第3シードのアントンセンを破る金星を挙げましたが、3回戦でピチットサーンに敗れてそこ止まりでした。アントンセンの試合を見る限りは、スマッシュの威力がイマイチなのは今までと一緒なのですが、逆を突かれることが減った、走らされて取るヘアピンの質が大幅によくなった、感じがあって、結構うまくなっているかもしれない、と思いました。で、翌週のジャパンオープンでは、アントンセン(世界ランク3位)、周天成(世界ランク4位)、ヨナタン・クリスティー(世界ランク7位)、ラクシャ・セン(世界ランク10位)とトップ10選手を軒並み破って優勝したわけですが。もしかしたら、化けた？
ドロー、試合結果等のデータは以下のURLを参照してください。
https://www.tournamentsoftware.com/sport/tournament/draw?id=9BC6D676-3D48-4551-BF0A-2631BE8105A1&draw=10
(2022年 9月10日 記)