★ [SilverSackの自画自賛] SilverSackのMusic Box
イアンギランバンドの二作目であります。ディープパープルを止め、事業を始めるもののうまくいかず、ロックビジネスで借金返しという時期です。このアルバムが出たのは1977年ですが、時代の趨勢からハードロック、ヘヴィメタルという選択はなかったんでしょうねぇ。とはいえ、このアルバムは上出来です。バックは、ギター - Ray Fenwick、キーボード - Colin Towns、ベース - John Gustafson、ドラム - Mark Nauseefですが、デイストーションは少なく、リズムは細かく、という感じで、ジャズ･ロックというか、当時のフュージョン系のしつらえです。イアン･ギランのディープパープル時代のスタイルからすると、違和感がありますが、しかし、音楽としての出来が出色ですからねぇ。ギターとキーボードはいい質感という感じで、同時にまあそんなモンかな、というところでもあるんですが、リズムセクションは、質感、技量、センスとも抜群で、1曲目のエンディングとか、6曲目の間奏は、ほぼリズムセクションの演奏が聞き所です。一作目が「チャイルド･イン･タイム」、三作目が「スキャラバス」ですが、両方ともこのアルバムには遠く及ばず、なぜこれだけこんなに出来がいいの??というのも不思議なところです。
(2015年 5月 9日 記
2017年 2月 4日 更新)