★ [SilverSackの自画自賛] SilverSackの書斎から
飛鳥の遺跡に興味を持って、それを見るまえに「ブラ明日香 - 0. 飛鳥時代とは」で飛鳥時代についてWikipediaを情報源としておさらいをしました。で、飛鳥時代といっても、実際にはa) 蘇我氏の時代、b) 天智天皇の時代、c) 天武/持統天皇の時代の三つの時代に分かれていて、全体としては、天皇を取り巻く有力者の淘汰が進み蘇我氏のみになった後、天智天皇、天武天皇と二代かけて天皇中心の国を作り上げたという経緯であると知って、「いや、これって、天皇優勝に向かうトーナメントの準決勝と決勝だけじゃん。予選から見てみたいわ。」と思ったのでした。ここら辺をなんとか知りたいもんです。で、このシリーズのタイトルは「天皇、日本統一への道」です。
ここら辺は、邪馬台国の所在地論争とか、天皇の実在論争とか、正に「諸説あり!!」の世界なので、どこぞの博物館に行って「はい、分かりましたー。」なんてことはあり得ず、まずはいろいろな書籍にあたって理解を深めるところから始めることになります。でこちらは、「SilverSackの書斎から」に引っ越して展開します。
「ヤマト王権の古代学」は、継体天皇の治世を取り上げて終わります。これについて。まずは、継体天皇の基本的な情報を整理しておきましょうか。元ネタは、Wikipediaです。
継体天皇の時代のヤマト王権の支配状況について、坂先生は以下のように語っています。
継体天皇は、さまざまな地域を政権基盤としながら、新しい王権の創始者となっている点が注目される。新しい王権はコシ、オワリ、オウミ、セッツ、カワチが政権基盤であって、今城塚古墳の位置からみれば、同じ三島古墳群内の大阪府茨木市の太田茶臼山古墳の後裔とみるのが妥当である。継体天皇は、それ以前の天皇とは血はつながっていないという説です。ただ、継体天皇に関する文章は、3ページ程度でここでその時代を語るのは拙速でしょう。ここではここまでです。この先を取り上げた本に当たって続けます。
つまり、男大迹王の出自は淀川北岸の三島地域の有力地域集団であり、男大迹が倭国王になったとき、政権基盤の地域集団と緊密につながっており、それを支配下に置いたのである。(中略)
継体天皇の擁立によって、すでにイズミ地方まで拡大していたヤマト王権の直接支配地域は、飛躍的に拡大することとなった。
応神天皇の五世孫という系譜は、新しい王権が権力を掌握してから、大王家と血縁関係でつながっていることを主張したものであり、支配下においた地域集団との関係性において後付けして創造されたものである。(「終章 ヤマトの王から倭国の王へ」253～254ページ)
(2024年 3月 8日 記)